千葉リハでの診察|高次脳になって2年後の変化と脳機能改善のための今後の課題

今年って2020年なんですね。2020年がもうすぐ終わりです。

 

「何を当たり前のことを」といった出だしですが、実は私「今年は2019年」だと思っていました。

 

2019年12月だと思っていたんですよね。2020年だと聞いたとき驚きました。

 

いや、常に2019年ってわけではありません。お仕事中は頭の中が2020年になっています。でも気が抜けると2019年になってしまうようです。

 

ちなみに私が障害を負ったのは2018年1月です。どうやら、私の脳内では時間が進んでいないようです。

 

そもそも「熱い寒い」といった感覚というか、季節感がありません。基本的に家の中でPC相手にお仕事をしています。そのためでしょうか?

 

それとも全くレジャー活動を行っていないからでしょうか?

 

「夏なんてあったっけ?」

 

そんな状態なんですよ。なぜか知らないうちに寒い季節が来ているんです。ずーと寒い季節のままなような気がします。すっごい不思議です。

 

高次脳になると命に係わる事故が起きやすくなる?

千葉リハでこんなことを言われました。

 

「季節に対する情緒的な反応をしなくなる。」

 

外部環境への感性がとても鈍くなるようです。季節感がなくなるんですね。っていうか「暑い寒い」すらもわからなくなるようです。

 

まぁ、季節感がなくなるだけならまだいいんですよ。問題は命に係わる事故に繋がってしまうんですよね。これって。

 

私障害が酷いころは、真夏の暑いさなかに窓を閉めっぱなしで過ごしていました。あの真夏の気温が35度を超えるような時期にですよ。部屋の中は40度を超えていたんじゃないですかねぇ。

 

その中で、エアコンもつけずにひたすらお仕事に夢中になっていた頃があります。なぜかというと暑いのに気づかないのです。注意障害の結果なんでしょうか?

 

いや「あついなぁ」というのはわかっています。暑いののだけれど「じゃぁエアコンを付けよう」という発想が湧かないのです。これは遂行機能障害ですね。

 

いや、これ熱中症になってぶっ倒れるシーンが浮かんできます。命にかかわりますね。これのおかげで妻は私から目を離せない状況になっていました。

 

今は大丈夫です。寒ければ暖かくするし、暑ければ涼しくできます。自分で体温調整ができます。

 

きっとこれが自立ってやつなんでしょう。大学病院の心理検査で1点足らなくて「要見守り」判定となっていましたが、こういうことなんでしょうね。たった1点足りないだけなのですが、その1点で命を落とす可能性があるってことなんですね。

 

2年経っても治らない障害

おかげさまで命にかかわる環境調整はできるようになりました。

 

他の部分の障害はどうでしょうか?

 

私がよく指摘されるし、自分でも実感している障害があります。それがまだダメです。

 

それは何かというと「情報の上書きができない。」というものです。

 

説明するとこういうこと。

     

  • 最初に「卵を買ってきて」と頼まれる。
  •  

  • 次に「やっぱり卵はいいや。牛乳を買ってきて。」と変更される。

この手のパターンにとても弱いです。

 

普通の人は卵を止めて牛乳を買います。よね。でも私は卵を買ってきてしまうのです。

 

どういうことかというと、人から一旦情報を受け取ると、その情報で記憶が固定されてしまうのです。訂正は不可です。一度誤った情報を与えたらずっと誤った情報のままとなります。更新ができないんですよね。

 

すっごいやっかいですよねこれ。周りも私に気軽に声がかけられなくなるでしょう。私自身もすごく嫌で仕方がありませんよ。

 

深刻なのは注意障害なのかな?

高次脳は連動しているので、「この障害だけが酷い!」というのはないのかもしれません。

 

でもあえて一つだけ一番しんどい障害をピックアップするとしたら、注意障害がしんどいですね。

 

今まではずーっと「記憶障害」を自覚して「しんどいなぁ」「改善しなくちゃ」って考えて対策を打ってきましたが、これからは「注意障害」を最も強く意識すべきだと感じています。

 

私の注意障害の特徴はこのような傾向があると考えています。

 

     

  • 疲れると発生する
  •  

  • 慣れると発生する
  •  

  • 慢心すると発生する

 

簡単にまとめると、疲れた時と油断した時ですね。なんか普通の人でも普通にありそうな感じですけれど、私の場合はそれがより増強された感じで発生するようです。

 

注意障害を攻略するにはどうすればいい?

「疲れ」の攻略が第一のようです。

 

高次脳機能障害になると、疲れに対する感度が非常に鈍くなるようです。相当深いテーマのようです。以前何人かの療法士さんに訪ねたことがあります。

 

「対象者の何を知りたいですか?」と。するとこう答えるんですよね「疲れの度合いを知りたい。」って。それほどまでに重要な点なのだと思います。

 

疲れって、本人と家族とでは感じ方に隔たりがあるようです。私もそうです。

 

私自身は「もう疲れなくなったよなぁ。自転車にもたくさん載れるし。元気になった!」って思っています。

 

でも妻はこういいます。「疲れが見える。夕方酷い。疲れなくなってはいない。」と…。凄い差ですよね?

 

千葉リハで妻が、私の疲れについてこのように説明した時は驚きました。

 

「そうなんだ!!!!ええええええ!!!!???」って。びっくりですよ本当に。それだけ全く疲れの自覚が無いのです。

 

疲れの攻略が注意障害の攻略

私の注意障害は疲れからやってきます。

 

ということは疲れのコントロールが可能になれば、注意障害は出なくなる形になるはず。

 

でも疲れって自分ではわからないのですよ。今この瞬間の自分はどうなのでしょうか?もうすぐ16:00です。一仕事終えています。疲れているのでしょうか?

 

疲れているのかもしれないし、疲れていないのかもしれない。自転車で20Km走って来いと言われたら?…きっと普通に走れるはずです。だから私は今疲れていないのか?というと…

 

妻から見たら「疲れている」と判断するのかもしれません。

 

疲れの実感は高次脳障害克服の最後の壁なのだと思います。一時期は凄く疲れていました。実感していました。

 

だけど最近は疲れなくなったと感じていました。もう易疲労は克服したと考えていました。

 

妻はそうは見ていなかったようです。

 

「疲れているのに疲れを感じていない。」

 

そう千葉リハで語りました。この障害を重く見ているようです。

 

やっかいです。ほんとうにやっかい。実感がないのです。

 

千葉リハから聞いた疲れの攻略法

疲れは全てにおいてパーフォーマンスを落とします。良くないです。それはわかります。

 

でも自覚ができません。でも自覚しなければなりません。本人が自主的に疲れ対策をするために。

 

そこで、今後の私の課題が言い渡されました。それは

 

「疲れのサインを見つけ出すこと。」

 

きっと疲れると何らかの共通する行動や反応が出てくるのだと思います。あくびを繰り返すとか、イライラし始めるとか、過集中をし始めるとか…。

 

そのような現象を見つけ出す。そして気づく。対策する。

 

これがこれからの私の高次脳攻略のテーマなのだと思います。

 

かなり手ごわそうです。なんといっても

     

  • 自覚できない
  •  

  • 自覚しているのに気づけない
  •  

  • 疲れるほどに鈍くなる

そういう状況ですからね。

 

障害と向き合ってよりよい毎日を過ごすためのアドバイス

もうひとつ「こういうことをするといいよ!」ってアドバイスを受けました。

 

それは「良い事日記を付ける」というものです。

 

寝る前に今日起きた良い事をツイッターで発表するのもいいそうです。

 

そうすることで

     

  • 気持ちが楽になる
  •  

  • 前向きになる
  •  

  • 嫌な事ばかりではない

このような気持ちを持てるようになるそうです。

 

その結果、行動のエネルギーがたまり始める。行動のエネルギーがたまれば、さらに良い事が起こり始める。

 

それは脳への良い刺激となるそうです。

 

私のようにインフルエンザで脳の血管が傷つき血流が弱くなってしまい、障害が出てしまったケースにうってつけなのかもしれません。

 

基本的に障害を持ってからは、絶望感や孤独感などの負のエネルギーばかりを浴びてきましたからねぇ...これじゃぁ脳に悪すぎですよね。ほんと今お先真っ暗感が強いですから。

 

以前ツイッターで「マインドフルネス」とか言って、良い事探しをしている精神科医さんのアカウントをよく見ていました。

 

きっと、あのようなことをすればいいのだろうなぁ。って思います。

 

今日から寝る前にツイッターで「今日会った良い事」をツイートしてみたいと思います。

 

それがきっと、脳の血流に繋がって、新鮮な酸素が沢山送れて、サイトカインストームで付いた傷の治癒に繋がって(もう治癒しているのかな?)、明るい明日に繋がっていくのでは?って思います。

 

よし!今夜から頑張ろう!(想起することが出来ればですけれど。)